お仕事インタビュー!

現役のヘルパーステーション管理者に聞く、嫌だった介護職に魅力を感じるようになった経緯とは?

「待っとったんよ~。」が嬉しくて。

どのような仕事でも、やってみないと自分に合っているかどうか分からないところがありますよね。

今回ご紹介する現役のヘルパーステーション管理者は、初めは医療や福祉関係の仕事に拒絶反応があったにも関わらず、今では自分の仕事に誇りとやりがいを持っていらっしゃいます。

彼女をそこまで変えたきっかけとは何だったのでしょうか?

そこで今回は、現役のヘルパーステーション管理者に聞く、介護業界に入ったきっかけとは?について、インタビューをお送り致します!

介護業界に入ったきっかけは何ですか?

私の場合は、大学在学中の夏休みに、お小遣い稼ぎが目的で始めた介護のアルバイトがきっかけでした。看護師をしていた母親に「介護士としてうちの病院にアルバイトに来る?」と誘われたんですよ。それで、学生のアルバイトにしては時給もいいし、時間もあるし、という理由で、母親の勤めている病院で介護士としてアルバイトを始めました。

具体的にはどのような仕事をされましたか?

食事介助、入浴介助やオムツ交換などです。

ヘルパーとシニア

もともと介護に興味はあったんですか?

興味はまったくありませんでしたね、母親の看護師という仕事も嫌だったし(苦笑)。だから、医療業界や福祉業界は絶対に就職したくない、という思いが強かったと思います。

それはどういう理由で嫌だったのですか?

母親が患者さんのために一生懸命がんばっていることは分かっていました。でも、帰宅しても「あの患者さん、やっぱり気になるわ。」と言って病院に電話したり、病院から担当の患者さんについて電話がかかってくると「ちょっと行ってくるわ。」と言って病院に駆け付けたり。とにかく24時間ずっと看護の仕事に縛られている印象があったんですよ。でもね、それは、働いている病院がそうさせていたのではないんです。後々気付きました。それは単に母親の性格なんだってことに。気になったら確認しないと気が済まないというか、良く言えば責任感が強いということでしょうね。

介護職への思いは、アルバイトを通じて、具体的にどう変化したのでしょうか?

最初は時給がいいからという理由だけで、“どうしても嫌になったら辞めればいいわ”くらいの軽い気持ちで介護のアルバイトを始めました。でも仕事に慣れていくうちに、患者様に名前を覚えてもらえたり、朝出勤すると「待っとったんよー。」と、声を掛けられたり。そんなちょっとした嬉しい経験の積み重ねによって、自分の心の中で、介護の仕事のやりがいを強く感じるようになりました。また、患者さんに頼られている母親の姿を見て、「カッコいいな。」と思うようになりました。

では大学卒業後は介護士の道に進まれたのですか?

いえ、看護師の資格を取って看護師を数年していました。でも、やっぱり介護の仕事に魅力を感じて、知り合いが経営しているヘルパーステーションで仕事をするようになって、現在に至っています。

看護師から介護士になるには、どういう方法がありますか?

看護師の資格を取得すると、介護の仕事もできるんですよ。だから、改めて介護の資格を取得する必要はなかったのですが、私は夜間に通学して介護の資格も取り直しました。

それはどういった理由からでしょうか?

時代と共に介護の仕方も変わるんですよ。オムツ交換や入浴介助のやり方とかも。それに、一緒に働く同僚は介護の仕事しか知らない人が多いと思ったので、介護士の立場や状況も知っておきたいと思ったからです。

とても努力されたのですね。では最後に、これから介護の仕事に就くことを考えている方へ、何かメッセージをお願い致します。

私は、実際に仕事をしてみるまで、介護職にまったく興味がありませんでした。むしろ拒絶反応があったくらいです。でも、気楽に始めたアルバイトがきっかけで、介護職に魅力を感じるようになりました。利用者様のちょっとしたお礼の言葉や笑顔は、今でも大きな励みになっています。どのお仕事にも言えることだと思いますが、やってみないとわからないことが本当に多いので、現在、介護の仕事に就こうか悩まれている方は、なるべく先入観を捨てて、とにかく飛び込んでみるのをオススメします。

ヘルパーとメガホン

※この取材内容は、全ての介護職、および介護業界の実情にあてはまるとは限りません。

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