デイサービスの現役管理者に聞く、介護の仕事をする上で気を付けていることは何ですか?
年齢を重ねるにつれて、頑固になったり、気難しくなったりするということをよく耳にします。そのような高齢の方々が多く利用する介護施設では、介護職員の苦労も大きいのではないでしょうか?
利用者様に少しでも快適で楽しくデイサービス施設での時間を過ごしていただくために、介護職員が気を付けていることはどんなことでしょうか?
そこで今回は、デイサービスの現役管理者さんにお聞きした、介護の仕事をする上で気を付けていることは何ですか?について、インタビューをお送り致します!
介護の仕事をする上で気を付けていることは何ですか?
私もまだまだ毎日が勉強なのですが、そうですね・・・認知症の方とひと言で言っても、皆さまお一人おひとりがまったく違うんですよね。例えば、同じアルツハイマー型でも十人十色で、記憶障害一つとっても、症状は人それぞれなんですよ。だから、「この方はこの部分が苦手だからこういうやり方にしよう。」「この方はこういうことは得意だから、これを伸ばすためにこんなレクリエーションにしよう。」とか考えることはとても大切ですね。
お一人おひとりに合わせた介護をされているんですね。
そうですね。例えば、レクリエーションの場合、みんなが同じことをしてもいいし、しなくてもいいよ。という感じですね。できる方はそれをすればいいし、できない方や、やりたくない方にはその方たちに合った何か別のものを、手を変え、品を変え、職員たちと一緒に提供しています。
それはとてもやりがいがありそうですね。
そうですね。職員が試行錯誤してご提供したものに対して、利用者様が喜んで下さったら、それが私たちにとっての大きな喜びでもあるし、やりがいでもありますね。
他にも心がけておられることはありますか?
はい、利用者様はどなたも私たちの人生の先輩ですよね。ですから、その方たちのお話をいろいろお聞きすることも大切な仕事だと思っています。お話をお聞きすることは楽しいですよ。この方にはこういう過去があるから今こうなんだなとか、性格が難しい方は、なるほどこういう過去をお持ちだからなのかな、など、介護する側の学びは大きいです。
職員同士の意見交換の場などはあるのでしょうか?
うちの施設では、終礼をとても大切にしています。毎日、職員が利用者様の送迎を終えて施設に帰ってきた後に行っています。
終礼ではどのようなことを話されているのでしょうか?
1日の反省会や報告会なのですが、そこでよく「ミニカンファレンス(会議)」みたいなことをしていますね。「今日この人こうだったよね。」とか「この人今度はこうしてみようか。」などの意見が自然に出てくる場なので、前向きに仕事ができますね。
そういう会話が自然と出る会議は素晴らしいですね。
そうですね、スタッフ間の意見交換はとても有意義で、なおかつ楽しい仕事だなと私は感じています。
最後に、介護の仕事に興味のある人にメッセージをお願いします。
デイサービス施設に最初に来られた時には無表情で私たち職員を警戒されてた方も1ヶ月、2ヶ月と時がたつうちに、だんだんと柔らかい表情になって、レクリエーションに少しずつ参加されるようになる方がいらっしゃいます。最初はなかなか分からないかもしれませんが、経験を重ねていくうちに、利用者様のちょっとした表情の変化や気持ちの変化に気づくことができ、それによって対応を変えていくことができるようにもなります。利用者様お一人おひとりに合わせてサービスを提供し、それを喜んでもらえることが大きなやりがいになると思います。
人が好きで、人のために役立つ仕事がしたい人は、ぜひ介護の仕事を選択肢の一つとして考えてみてもいいのではないでしょうか?
※この取材内容は、全ての介護職、および介護業界の実情にあてはまるとは限りません。